部位 | 交感神経優位のとき | 副交感神経優位のとき |
心拍 | ||
血圧 | ||
消化液 | ||
瞳孔 | 散大 | 縮小 |
発汗 | ||
気管支 | 拡張 | 収縮 |
たとえば交感神経優位とは、「動物が獲物を襲うときの反応である」「食われないように逃げるときの反応である」
という命の本質を知れば、記憶の必要はありません。
つまり、命を維持するために緊急行動をさせるのが交感神経です。そのためすべてを集中する(とりわけ筋肉に栄養と酸素を供給することに)。
これをさせるのがアドレナリンです。
動きを助けるために筋肉に血液(つまり酸素や血糖)をたっぷり送り込むために、心拍はアップし、血圧も上がります。
走っても滑りにくいように、汗も出る。酸素を取り込めるように気管支も広がる。獲物をよく見られるように瞳孔も拡がる、
というわけです。緊張状態のこのときの神経はほんの1,2分だそうです。
同じように、食われる側の草食動物も、命を取られないために、逃げなければなりません。
その時の反応も交感神経優位となります。
逆にゆったりし、狩の疲れを回復するのに必要なのが副交感神経(別名リラックス神経)。
休めるために、襲うときとは反対のカラダになります。
捕ったものを食べ、消化するために、血液は内臓に集まり、消化液は増えます。ライオンなどでは副交感神経優位が20時間にもなるそうです。
現代人でいえば、仕事をするときの自律神経が交感神経です。おなじ仕事でも、会社が立てた目標やノルマに追われる勤労者は、交感神経優位がつづいて、カラダ(心も含めて)を傷めます。
ここからは、感覚に即して、自律神経のエピソードを。
あなたが街を歩いていて、背中をポンといきなり叩かれた時、息はどうなりますか?
反射的に「はっ」と息を吸うはずです。逃げるための体勢を反射的にとるのです。
背後は死角であり、危険なことが多く、酸素を取り込むためです。