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新型コロナウイルス時代を 生きのびるために

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運動は、ほとんどの精神の問題にとって最高の治療法」ジョンJ、レイティ

  運動が身体よりも脳に効果的であるという情報は、非常に少ないのが現状です。そこで、この分野の著名な専門家であるジョンJ、レイティ(ハーバード大学医学部臨床精神医学準教授)の著書(『脳を鍛えるには運動しかない! NHK出版)を基にポイントをかいつまんでご紹介します。
先生は、執筆の動機としてこう言います。

運動が脳の働きをどれほど向上させるかを多くの人が知り、それをモチベーションとして積極的に運動生活に取り入れるようになること」を切望して本書を執筆しました。

こうした動機で書かれた中心の内容を抜粋します。

・運動の第一目的は、脳を育てて良い状態に保つことにある。

・運動は、ほとんどの精神の問題にとって最高の治療法なのだ。

・私が強調したかったことーー運動は脳の機能を最善にする唯一にして最強の手段だということーーは、何百という研究論文に基づいており、その論文の大半はこの10年以内に発表されたものだ。

レイティ博士は老いと運動について大局的な観点からこう言います。

・老いにともなう問題のひとつは、たち向かうべき課題がなくなることだが、運動していると、いつまでも向上心をもってがんばりつづけることができる。

・脳は活発な成長止めたとたん、死に向かい始める。運動は老化の進行を阻むことのできる数少ない方法のひとつだ。

海馬は良く知られているように記憶をコントロールするきわめて重要な器官で、惚けやアルツハイマー病とも密接に関係しています。それが運動によって三十%も増えるとは驚きです。惚けやアルツハイマー病を忌避したい方々には朗報です。

日本では、退職後の男性のうつが問題になっています(自死も六十歳代がもっとも多い)。運動がうつの対策になっていると、レイティは言います。それゆえ、この情報は貴重でしょう

つぎに運動の効果を物理的な側面から見てみましょう。

・ある研究では、有酸素運動を長年つづけてきた高齢者ほど、脳がよりよい状態に保たれていることがMRIの画像診断によってわかった。

・コロンビア大学研究所のスモールは、被験者たちに3ヶ月運動させたのち、脳の写真を撮った。彼が目にしたのは、海馬の記憶領域における毛細血管の量が30%増えるという、まさに驚くべき変化だった

次に化学的な視点、とくにドーパミンの視点から引用してみます。著書の中にはドーパミンというキーワードが随所に出てきます。

・運動が高齢者にとくに目覚しい効果を発揮するのは、それが老化とともに減少するドーパミンの量を回復させるからだ。老化の鍵を握っているといっていい

・運動はドーパミンも放出させる。ドーパミンは気持ちを前向きにし、幸福感を高め、注意システムを活性化させる。やる気と集中力を統括しているのだ。

・運動は、ドーパミンーー意欲と運動システムの要となる神経伝達物質――の自然減少を予防する。体を動かすと、ドーパミン・ニューロンどうしのつながりが強められ、自然とやる気が増す。パーキンソン病の予防にもなる。

さいごにもうひとつ印象に残る見解がありました。欧州心臓学会(20098月)で「医師は医療器具を入れて心臓血管を広げるより、患者に運動をさせるべきだ」という発表があったそうです。(『「親切」は驚くほど体にいい!』デイビット・ハミルトン 飛鳥新社)

 




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