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新型コロナウイルス時代を 生きのびるために

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なぜ休みの日に体がだるいのか

〜〜以下引用(代田文彦『お医者さんがすすめるツボ快癒術』講談社)より〜〜
 休みの日になると、体がだるく感じられる。せっかくの自由時間を楽しもうとするのだが、いざ外出しようとすると体がてきぱきと動かない。頭もボーッとしている。ところが月曜日になると、朝起きるのが少々つらくても、その日の午後にはいつもの調子に戻り、体も頭もよく働くようになる。  
 こういう人は多いのではないだろうか。
 休みの日には、体にはエネルギーが充満しているはずなのに、なぜこうしたことが起こるのだろう?疲れがとれていないのだろうか。いや、そうではない。むしろその逆で、体はいつもより回復して、内部の正しい連係プレーが戻ってきているからこそ、「だるい」と感じるのである。
 そして平日になるといつもの体調が戻るように感じるのは、元気が出たのではない。忙しさや、仕事に追い立てられる神経の興奮が体の重さをカムフラージュしているだけである。そして、平日には感受性が鈍っているために感じられなかった体調の悪さを、休みの日には体の正常な感覚が戻ってくるために気づかされることになる。「だるい」「動きたくない」というその状態がじつは、ほんとうの自分なのである。

休みの日のだるさは、「ちょっと、バランスが崩れてきていますよ。何とかして下さい」という体からのメッセージなのである。なまじ知識をかき集めるよりも、大切なのは、ひとたび味わった体の軽さを大切に育てることである。(中略)「体が教えてくれる声」にもっと耳を傾けることである。
〜〜〜〜ここまで引用〜〜
 先生の「ほんとうの自分」という言葉が当時のわたしには新鮮に響いた。このときまで、ぼくはまったく逆に考えていた。休日はボーっとしているために体調が悪いのだとばかり考えていた。だるい、というその状態こそが「本当の自分なのだ」、という指摘は目から鱗だった。
「『体が教えてくれる声』にもっと耳を傾ける」という指摘は新鮮で非常に深い示唆を得た。そのときから、ひとたび味わった体の軽さに意識を向けるようになった。ここ十数年は、代田先生の深い見識をからだで実感し、納得する過程だったような気がする。いまでは先生の言葉が、まるで自分自身で気づいたかのように身についている。それが嬉しい。

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