口腔・胃・腸はカラダの「外」について
胃や腸は身体の「外」だそうです。23年前、鍼灸学校の解剖学の教科書で知るまで、胃腸も肺や心臓、腎臓と同じように体の「中」だと思っていたわたしには驚きでした。
口から肛門までは体の「外」、肺は「中」なのだそうです。
(下の図)
|
カラダの中 |
カラダの外(消化器) |
菌 |
無菌の世界 |
菌だらけ(腸には100兆個) |
臓器 |
肺・気管支
心臓・肝臓・腎臓
膀胱・膵臓・血管など |
口腔・食道・胃・小腸・大腸 |
喉 |
下気道(声門から下) |
上気道(声門の上) |
役割 |
消化液の分泌(膵液、胆汁)
とり込んだ栄養を命に生かす |
食物を分解・吸収。
カスを排出 |
カラダは、口腔、胃、腸などのカラダの「外」で食物を消化し、栄養分だけを腸管から「中」(血管)に取り込みたい。
栄養分は欲しいけど、菌は入れたくない。ではどうする?
カラダはすごいです。腸に身体全体の免疫細胞の6割から7割を配備したのです。命がけですね。
免疫細胞によって、菌をブロックし、栄養だけを取り込む。すごい!
(しかも水溶性の栄養は血液で、脂肪はリンパ液で、吸収する。一緒にすると、すぐ詰まってしまうから。ほれぼれするほど、カラダはほれぼれするほどよくできています。いつか詳しく書きます。)
これにたいして、肺には免疫機能が少ない。喉にリンパ腺があるけれど、空気はすごい勢いで出入りする。のどからは、口腔の菌が、睡眠中も流れこむ。これも誤嚥なのだそうです。
口腔が不潔だと(雑菌が多いと)肺に菌に侵入されるリスクが高くなる。
(だから口腔ケアが必須となります。歯磨きや糸ようじの習慣がある人ほど、肺炎のリスクがひくくなります。)
前の頁に